この本は幸福を感じれる人間のステージを、カテゴリーに分けて検証する本である。
著者によれば、幸福を感じれる人間のレベルは9つのカテゴリーに分けられる。
そして、それぞれの考え方や、しがちな行動や特徴をとりあげている。
あくまで、幸福度にしぼったカテゴリー分けなので、社会的地位やお金は関係ない。
社会的地位やお金があるひとでも、幸福度レベルが低い人はいるという。
この本を一言でいえば「気づき」ということだろう。
まずは自分を知っているか。
そして、自分を肯定し、その為に謙虚に努力すること。
今、「在ること」に感謝すること。
これにつきるのかなと。
幸福になるためには、心から自分を好きにならないといけない。
しかし、親や友人、先生、あらゆる情報により、自己肯定感が歪められている場合がある。
きちんとした愛情や教育を受けていないと、気づきも得られにくい。最下層ステージにいたという著者は、そのステージにいる人の思考のくせをよく分かっている。
そして全ては思考から始まるので、まずは考え方を改めないといけない。しかし、考え方を改める前に「気づき」なのだ。
「気づき」を得られないと、そもそも変わろうと思えない。他のステージや考え方があることを知らないから、その生き方しか自分が出来ないと思ってしまう。
「気づき」を得るにはやはり環境の変化が必要なのだろう。人間はどうしても流されやすい生き物なので周りの環境に左右されてしまう。
自分が心地よいな、と思える環境に身をおくこと。自然と絶えまぬ努力ができる環境に身を置くこと。
それが幸福度を上げる「気づき」を得られる最短の道なのだろう。
人間は生まれる場所や、育つ場所は選べない。
親や生まれた国、経済状況で、大きく変わってしまう。
世界3位の経済大国にもかかわらず、幸福度が低いという日本人。
幸福度をあげるにはこの「気づき」がまず必要なのだろう。
全ての原因は自分で、自分の考え方しだいで物事が好転することに「気づく」こと。
他人や環境のせいにするのではなく、自らその環境に身をおいていることに「気づく」こと。嫌だと思うなら変えればいいだけということ。
この本を読んでの私の「気づき」はステージがあがると話が合う人が少なくなり、友達が減るというところだった。
自分は友達が少ないなと思っていたので、確認し腹落ちできた感じがした。
幸福度が低い人たちを見下すことなく、さらに高い幸福度を得るために、勉強と鍛錬が必要だなと感じた。