人類の幸福について

人類は幸福に向かっているだろうか?

データーでは人類の平均寿命はのび、人口も増えて、GDPも増え続けている。

その生活は相対的に豊かになっているといえるだろう。

一方で情報革命は、暇な時間と他者との絶え間ない比較を産んだといえるのではないか。

インターネット、SNSで他人の生活を知ることができるようになった。視野が広がった。世界の色々な文化を知ることができるようになった、という良い側面と、他者との比較で満足や劣等感を抱くとい悪い側面も起きているように思う。

そして何よりも自己存在理由。アイデンティティが感じづらくなっているのでは。上には上がいて、下には下がいる。狩猟採集時代の2,30人のパーティであれば、何かひとつでも突出したものをみつけ、承認欲求を得られたかも知れない。多人数のグローバルな戦いを強いられるほど、ひるむことも多くなる。

資本主義経済は競争により成り立っている。会社間では競争することで、より良いサービスを低価格で消費者に提供することができるようになり、消費者は恩恵を受ける。わかり易い例は、ユニクロサイゼリア。個人では会社での出世争いを強いられる。中小企業、個人商店、個人事業主は、よりリアルな戦いを迫られるだろう。

この競争というのは、確かに人類の進歩をうながすけど、やりすぎじゃないだろうか。

文明のはじまりのころの人骨からは、明らかに障害を持った骨や、老人の骨が集落から見つかるという。これは太古の昔から人間は、弱者との共存をしていたということ。人間は助けあう心をもっているから、これだけ人口を増やし発展し続けてきたといえる。

優しさは人間の強力な特性。あまりの急速な合理主義は、弱者の存在を無下にしてしまう。

圧倒的、強者、勝者が慈愛のこころを持てれば、きっと世の中はもっとよくなるだろう。ビル・ゲイツもバフェットも遺産はほぼ全額寄付する考えだという。他の成功者たちも追随することを願う。