火の鳥 黎明編 ～おれは死にたくないだけなんだ

★ナギ

「おれは死にたくないだけなんだ。だから、だれだろうがかれだろうが赤ん坊までみな殺しにするやつは　おれにとってみんなかたきなんだ」

クマソの少年。弓が得意。ヤマタイコクに村を滅ぼされる。

奴隷となりヤマタイコクに連れていかれる。

その後、猿田彦の厳しい訓練により、一人前の兵士になる。

村を滅ぼされた復讐にヒミコを暗殺しようとするが失敗。

かばってくれた猿田彦とともに逃亡。再び、火の鳥の住むクマソに戻る。

そこで姉のヒナクと再会。

こどもをたくさん産んで村を再生しようとするヒナクに感銘をうける。

火の鳥を捕まえて、ヒナクに生き血を飲ますことを誓う。

行動力と生命力に富んでいる。情にもろく、曲がったことが嫌い。自分の信念を突き通す。

 

★猿田彦

「おまえだけには おれのような青春を送らせたくないのだ　人間の一生にはいろんな目的がある」

ヤマタイコクの隊長で圧倒的武力を誇る。

知略にも富んでいて、部下たちの信頼も厚い。

ヒミコに心酔していて絶対服従。

どんなに理不尽な命令でも従う。

ナギを鍛えることで息子のような愛情を覚える。

醜い顔にコンプレックスをもっていて、女性に好かれたことがない。

愛情を抱かれると、舞い上がってしまう。

不器用な人間で、戦うことに生きがいと誇りを持つ。

 

★ヒナク

「あたし死ぬまでに一千人でも生むの　その子たちがおおきくなったらまた赤ちゃんを生んで…何千人にもなったらまた村ができるわ」

ナギの姉。

夫は自分の病気を治すために、火の鳥を追って死んでしまう。

難破して流れ着いた医者グズリに病気を治してもらい、その後グズリと結婚。

村を滅ぼされ、グズリがヤマタイコクのスパイだったことが分かり、絶望して火山口に身を投げる。

奇跡的に一命を取り止め、グズリとの子供を産んで村を再生することを誓う。

火山で子供を失い、精神を病みながらも、子供を産み、育て続ける。

ピュアでひたむき。強い意志をもつ。

  

★グズリ

「おれは生きのびるぞ！ヒナクといっしょに生き抜いてやる！」

ヤマタイコクのスパイ。

クマソに忍び込み、ヤマタイコクの侵略の手引きをする。

医学や植物の生態に詳しい。

スパイの為に結婚したヒナクに本当の愛情をもつようになる。

ヤマタイコクを捨てヒナクと二人で暮らす。

こどもをたくさん産んで村を再生するという願いを叶える為、

日々火の鳥の血をねらっている。

 

★ニニギ

「永遠の生命？ふん　そんなものがなんの役に立つ？火の鳥よ　おまえを祝福してやるぞ　おまえが不老不死ならこの征服者ニニギの事を子々孫々まで伝えるがいい！」

高天原族の首領。

大陸から来た騎馬民族で日本の原住民をつぎつぎに征服。

のちにヤマト政府を築く。

残忍で高圧的。永住の地を求め殺戮と侵略を繰り返す。

ナギと猿田彦を奴隷にしてヤマタイコクに攻め入る。

 

★ヒミコ

「私が若ければ祈りの力で敵なんか追い払って見せる…若さじゃ…若さがほしい！！」

ヤマタイコクの女王。巫女。

占いや呪いで民衆を支配している。

死と老いを恐れ、火の鳥の生き血を飲むことを夢見ている。

その為には他人がどうなろうと構わないわがままな性格。

権力への執着も強く、ヒステリックで疑心暗鬼におちいっている。

★スサノオ

「ね　姉上　私は何度もいったはずだ　もう呪いで人をおどかして国を治める時代は終わったんんだ！」

ヒミコの弟。病んでいる姉の代わりに政治を手助けしている。

占いでの政治をやめるよう、ヒミコに進言するが聞き入れられない。

ついには両眼をつぶされ追放される。

猿田彦の能力を高く評価している。

 

 ★ウズメ

「私たちはね　女よ　女には武器があるわ　勝ったあなたがたの兵隊と結婚して子どもをうむことだわ　生まれてきた子は私たちの子よ　私たちはその子たちを育てていつかあなたを滅ぼすわよ」

ヨマ国の出身。

天ケ原族の奴隷で踊り子。

天ケ原族の人間をだます為、わざと醜く化粧をしている。

猿田彦に一目ぼれし、結婚することでニニギに命乞いをする。

 

 

★天の弓彦

「さあ逃げろ　どこへでも逃げろ　だがいっとくが一キロ四方どこへ逃げたっておれの矢はお前の胸を射抜くからな」

ヨマ国出身、弓の名人。

数十メートル先の獲物も狙い撃つ。人に命令されることを嫌い、自分が狙った獲物にしか興味がない。

火の鳥を追い続ける。

自分と互角と戦える相手とだけ勝負する主義。

天下原族とヤマタイコクとの戦いで、ヤマタイコク側につきニニギを追い詰める。