1日の24時間を、はたしてどう使うか。
how to 本であるが、エッセイ風でもあり、お茶でも飲みながら気楽に読める。
時間に追われているビジネスパーソンや子育てに追われている方た ち、時間が足りないな、と感じている方にお薦めする。
そもそも何をしたらいいのか分からないという人。
そういう人の琴線にもふれるかもしれ ない。
時間だけはどんな人にも平等に与えられている。
だから、 自分の貴重な時間をいかに過ごすか、を真剣に考えなくてはいけない 。
そうでないと、いざ死の間際に後悔することになる。
とはいえ、睡眠時間や仕事の時間、 子育て、家事の時間というのは、どうしても省くことが出来ない。
好きな事を仕事に出来ているのは、限られた人間だけである。
「 職業としての仕事以外に何かをやりたい」という欲求は、 ある程度、精神的に成熟した人たちに共通する。
と著者は言う。
こ の欲求を満たすための努力をしないと、 常に空虚感を感じてしまう。
具体的に、時間の作り方も示してくれている。
朝、夕の通勤時間。
毎日じゃなくても少しづつ、 より知的な自分の為の時間を作りなさい、という。
「いいことをやるんだ」という意気込みは、 人を誤らせやすい危険なものである。
と現実的なアドバイスもくれる。
真剣に、程々にと。
著者はイギリスを代表する作家、アーノルド、ベネット。
小説の他にも、 この本のような自己啓発的な本も書いている。
贅沢を愛し、 人生を謳歌した人のようである。
作家として膨大な本を読んでインプットし、 多くの作品を残してアウトプットし続けた。
さすが20世紀を代表する作家という名台詞。
『朝目覚める。するとあなたの財布には、 まっさらな24時間がぎっしりとつまっている』