節約系Youtuberのフユコさんのおすすめで読んでみた。
なかなか刺激的なタイトルで、面白く軽い気持ちで読めた。
自らのお金をかけないシンプルライフを紹介している。
この本を一言で言えば、
「他人の目を気にするな。自分の本当にやりたいことをしよう」
ということに尽きる。
言葉にすると簡単だけどこれはなかなか難しい。
現代人はインターネットやテレビ、ありとあらゆるメディアによって他人との比較をどうしても意識してしまうからだ。
刺激を求める資本主義のカルマがどうしてもそこにあるからだと思う。
著者が頼りにする情報は本と居住地の自然そのもの。
貧しい環境で育ち、生きるためのシンプルなものしか求めないようになったようだ。
最低限の衣食住。粗食を好み、読書や散歩など、四季の細やかな移ろいを楽しみに生きている。
他人との関わりは最低限しか持たず、基本的に自分のしたくないことはしない。労働は週2回の介護の仕事のみ。
この本を読んで、自分も『こういう生き方がいいなあ』と思っていたことを再認識した。
『無為自然』
老子やブッダの教えた生き方を実践している、強いひとだと思う。
そこに気負いや無理、寂しさはなく、著者が純粋に求めた生き方が、この生き方で、普通に生きているだけなのだ。
わたしたち多くの人間が誇大広告や戦後教育で無意識に植え付けられている『常識』という洗脳を、著者は軽々と解脱している。
読後、昔読んだ業田良家の漫画のフレーズ
「自由というのは自らを由(よ)りどころにすること」
という言葉が思い出された。
『お金』に頼ることのない著者のような人が、本当の自由人なのだと思う。