2019-08-11から1日間の記事一覧

オセロー 小田島雄志訳

べニス公国の将軍が自分を憎んでいる家来の策略にはまって、妻の不貞を疑ってしまい、破綻していくおはなし。 あまりに有名な作品なので感想を書くのも憚れるが、印象に残ったセリフと共にこの作品の凄さを紹介したいと思う。 最も注目する人物はオセローを…

ハムレット 小田島雄志訳

父が死んで、すぐに伯父と結婚してしまった母親に嫌悪を覚えていたデンマークの王子ハムレットが、父親を殺したのが現国王の伯父だと知り、人間不信に陥るおはなし。 この作品も言わずと知れた名作だが、正直に言ってそこまで好きになれない。ハムレットが潔…

ロミオとジュリエット 小田島雄志訳

親同士が敵であるロミオとジュリエットが恋に落ちるお話。単純なお話だが、純度の高い、短く儚い恋に、古今東西の人々の心を捕らえて離さない何かがあるのだろう。 「恋の相手はだれかと紳士的に聞いているのだ」ベンヴォーリオ 「瀕死の病人に紳士的に遺書…

ジュリアス・シーザー 小田島雄志訳

カリスマと実力を併せ持ち、時に独裁的であるローマの将軍シーザーが、それに反発するグループに暗殺され、新たな権力争いが生まれるお話。 題名はジュリアスシーザーなのだが、シーザーはあまりメインとして登場しない。むしろシーザーを巡り、右往左往する…

十二夜 小田島雄志訳

船が難破して生き別れた双子の兄妹が、辿り着いた国イリリアで引き起こす、『騙し合い』をテーマにしたドタバタ喜劇。 「実にみごとなできばえです、神様がお造りになったまま手を加えていないとすれば」ヴァイオラ 自分の素顔をヴェールを取って見せたオリ…

冬物語 小田島雄志訳

幼馴染で親友のシチリア王とボヘミア王。ボヘミア王がシチリアの地に長期滞在中、シチリア王は自分の妻とボヘミア王の仲を疑い、嫉妬と疑念を募らせてしまう。結果として友情を失い、妻と息子の命を失い、生まれたばかりの娘も失い、シチリア王は絶望と後悔…

テンペスト 小田島雄志訳

テンペスト。「嵐」という意味。この「テンペスト」という響きというか、語感はすごくいいなあと思う。シェークスピアの作品は原題そのままのほうが、カッコイイと思う。ハムレット、オセロー、マクベス。響きが理屈抜きでカッコイイのだ。小学生男子が、訳…

アントニーとクレオパトラ 小田島雄志訳

ローマの三執務官の一人、アントニーとエジプトの女王クレオパトラの恋と、それを中心としてローマの権力争いを描く。 大シーザー亡き後、ローマはアントニー、シーザー、レピダスの三人で治めていた。武勇と人徳を兼ね備えていたアントニーだったが、クレオ…