「まず自分がどうなりたいか、どうしたいか、
僕の友達がそう呟いた。
生物は根本的には利己的。
そして、 その遺伝子を残そうとする。
生物の中で人間は集団の中に生きる社会的動物。
ヒトは一人では弱すぎて生きられない。だから、 他人との協力が必要になり、『集団に役に立つ存在たるべき一人』 である必要があった。
そして、何かの役に立っているという実感が、今に至る、 自己肯定感を産んでいったのだろう。
利他的に生きることは素晴らしいことであり、 人間はそれが出来たからここまでの発展を産んだ。
しかし、 あまりに利他的、他人との協力を求められ、 自分の気持ちを抑えこんでしまう人もいるのではないか。
まずは自分の意志があり、それに伴い行動する。
そして、他の誰かもその人の意志があり、それに伴い行動する。
その行動の衝突の先に共感もあり、違和感も生まれる。
異なったものに対して、対立が生まれる。
本当に分かりあえて協力が生まれれば、素晴らしいことかと思う。
日本人は特に、自分のエゴをだす、 自己主張をする人が少ないのではないか。
島国で、同じ種族、同じ言語を使う人が多く、より協調性、 自己犠牲的なものを求められたのではないか。
僕は25歳の時にインドに一人旅をしたときに、 初めて自己主張の重要性を知った。
散々に騙されたが、優しさにもふれた。
自分のむき出しの部分。感情をストレートに伝えることを知った。
そう、まず自分、そのあとに他人なのだ。
仏教でも、まずは自分、次に親しい人、 次に生きとし生きるものを大事にと言っている。
まず、自分自身を大事にすること。
自分を大事にする為には、 他の誰かの協力が必要だと。