火の鳥 未来編 ~地球の再生を託された、ある男の話

★山之辺マサト 「人類も…動物も…生きるものがひとつ残らず死んじまったあとで…ぼくだけが生き残って…いったいなんの楽しみがあるんだ?なんの生きがいが?」 二級宇宙飛行士。人類戦士。 ムーピーのタマミと幸せに暮らしている。 かつては教条主義者だったが…

火の鳥 鳳凰編 ~ふたりの仏師のものがたり

「おまえが生んだ仏はおまえだけのものだ だれにもまねられぬ だれにも盗まれぬ」 ★我王 「生きる?死ぬ?それがなんだというんだ 宇宙のなかに人生など いっさい無だ!ちっぽけなごみなのだ」 奈良時代 ある漁村の一人息子として生まれる。 幼いころに父を…

相続税を100%

私の国の相続税を100%にしてほしいと思っています。 何故かというと、人は生まれながらの価値は平等であるべきだと思うからです。 でもって実際はそうでありません。 生まれながらに不平等があります。 戦争の真っ只中に生まれた人、平和な国に生まれた人、…

矛盾

人間は相反するものを求める矛盾した生き物。 冬に夏を求め、夏に冬を求める。平和を求め、戦争に興奮する。 誰かを愛することをし、憎むことをする。生きたいと思い、死にたいとも思う。 穏やかな家庭を持ちたいと思い、破滅的な欲望に陶酔してみたいとも思…

自意識についての考察

自意識― 自分自身についての意識。周囲と区別された自分についての意識。自己意識 (大辞泉) 自意識とはなんだろうか。 自分という意識、自分という存在、自分が他者からどう見られているか。 人間は生まれてから、いつ自意識が生まれるのか。 人間の祖先は…

ホモサピエンスの行く末

ホモサピエンスが犯している最大の罪 生物、地球全体を見たときにホモサピエンスが犯している最大の罪は環境破壊だろう。 重工業の発展。 石油、石炭、鉄鉱石の発掘。 これらエネルギーを燃焼し二酸化炭素を発生させることで、地球温暖化をまねいている。 空…

戦争について

何故、戦争が起きるのだろう。 ほとんどの人が望んでいないのに… 古今東西、戦争のない時代はほぼない。 どこかしらで戦争が起きている。 内戦然り、テロ然り 動物も殺し合いはあるが、集団で手の込んだ殺し合いをするのは人間だけ。 個人間での憎しみは置い…

孤独

高齢者の男性の孤独が社会問題になっている、とラジオで言っている。 団塊世代が会社を引退し、趣味を持てなかったり近所付き合いが出来ないらしい。 女性はもともと、コミュニケーションが得意だが、男性は他愛もない会話が苦手だとか。 でも、そもそも孤独…

現実と虚構

ヴァーチャルなもので溢れている。 マンガ、テレビ、インターネット、ゲーム、SNS、仮想通貨。仮想現実、仮想空間。 逆に現実とは何か? 自分、衣食住、家族、友人、学校、会社。 あらゆる人間関係。 それに伴うリアルな動作。 仮想現実の世界はいつ頃から生…

自分の意志

「まず自分がどうなりたいか、どうしたいか、まずは自分自身が大事なのに、そこの気持ちがぬけてしまった」 僕の友達がそう呟いた。 生物は根本的には利己的。 まず自分自身が生きたいと願うのが基本だと思う。 そして、その遺伝子を残そうとする。 生物の中…

サル化する人間社会

霊長類学 著者は京都大学の理学博士、山極寿一先生。専門はゴリラの研究。 霊長類の生態を知ることにより、人間を考える。 もともと人間学を専攻していたそうだが、人間の本性を学ぶためには、進化の過程を知る必要性を感じ、霊長類学に変更したそうだ。 霊…

暴力から逃れるための15章 キャヴィン・ディ・ベッカー

「自分の直感を信じよ」 著者 キャヴィン・ディ・ベッカー 暴力問題の専門家。 これまで三度にわたり米国大統領の指名を受け、要人警護のための政策立案に携わる。 国際的なスターや企業や司法機関に助言をする、と同時にドメスティックバイオレンスやストー…

ピープルスキル ロバート・ボルトン著

この本は人間関係をうまくやるためのhow to本だ。 著者は、企業や学校でコミュニケーションスキルを教える経営コンサルタント。 人心掌握術や人を操るといった、立身出世の為の、戦略術ではなく、あくまで人との関係を円滑に進ませるノウハウを教えてくれる…

いやな気分よ、さようなら デビッド・D・バーンズ

この本はうつ病の治療本である。 認知療法といって自分の考え方の歪みを気づかせ、それにより病気を治していくというものだ。 この本を読んだだけで病気が改善され、その後も再発することなく、元気に過ごしている人もたくさんいるそうだ。 うつ病のバイブル…

第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい マルコム・グラッドウェル著

この本は直感(著者は第1感と呼ぶ)の有用性を説いた本だ。 高度な理論より、直感の方が正しかったりすることがある。 しかし、直感を理論で説明するのは難しい。 日常のささいな出来事から、直感とは何か、ということを問いかけている。 適応性無意識 直感‥…

歎異抄 唯円著 川村湊訳

浄土真宗の開祖、親鸞の言葉。 弟子の唯円が、つづっている。 浄土真宗は南無阿弥陀仏と唱えれば、どんな人でも極楽浄土に行くことが出来るという教え。 それだけ懐の深い、豊饒な宗派だ。 この本を読む前の僕の認識は、『「ナムアミダブツ」というだけで、…

影響力の武器 ロバート・B・チャルディーニ著

カチッ、サー 人間をはじめとした生物には、ある出来事にカチッと反応し、サーと答える自動的反応がある。 この反応にはメリットデメリットがある。 メリット…貴重な時間やエネルギー精神能力の節約になる。 デメリット…間違いを犯しやすくなる(他人が何か…

トロイラスとクレシダ 小田島雄志訳

トロイとギリシャの戦争が舞台。トロイの王子トロイラスとクレシダの恋を中心に、戦争と性をテーマとして、人間の可笑しさを描く群像劇。 以下、印象に残ったセリフ 「同じ仮面で序列がかくされると、もっとも卑しいものまでりっぱに見えてしまいます」ユリ…

『人生の教養が身につく名言集』出口治明著

●「巨人の肩に乗っているから遠くを見ることができる―」 ベルナール・ド・シャルル著 過去の偉人達の残した研究結果などを『巨人』にたとえ、その力を借りれば、より広く、より遠く、より深くまで世界を見ることができる。 この言葉から始まり、ライフネット…

働く君に伝えたい「お金」の教養 出口治明著

お金に対する考え方を20代への若者への講義形式でライフネット生命の創業者、出口さんが分かりやすく解説してくれる。 数字、ファクト、ロジックを使い自分の頭で考える。 この本で出口さんが基本的に伝えたいことは、自分の頭で考える。情報を鵜呑みにしな…

映画『グリーンブック』

2019年度アカデミー作品賞受賞作品。 すでに富と名声を得ている黒人の天才ピアニスト、ドク。 キャバレーのボディガードの職を失ったイタリア系移民の白人、トニー。 ドクはトニーを運転手として雇い、黒人差別の色濃いアメリカ南部へコンサートツアーに旅立…

知的生産術 出口治明著

日本は製造業主体からサービス業主体へと変わった。 そして、労働人口は減少していく。だから、今までどおりの長時間労働を強いた工場モデルではなく、より短時間でアイデアを出し生産性を上げて行かなくてはいけない。 その為には自分の頭で、腹落ちするま…

じいさんばあさん 森鴎外著

庭先、凛とした姿勢で木刀を振るじいさんの伊織。 ふう、と息をつき縁側に座ると、ばあさんのるんが出てきてうちわを扇ぐ。二人は恋人のように仲がいい。近所のひとの話では、兄妹だろう、という噂もある。 なぜかと言えば、仲はいいのに礼儀が良く、夫婦に…

高瀬船 森鴎外著

高校生の時に読んで以来、2回目。 喜助という30前後の罪人を正兵衛と言う男が船頭となって、高瀬川を下り、島まで護送しながらその身の上話を聞くというストーリー。 喜助は大変貧しく育ち、弟と二人肩を寄せ合い生きていた。 しかし、弟が重い病気を患い、…

山椒大夫 森鴎外著

父に会いに行く旅の途中に人買いにさらわれ、母と生き別れ、奴隷にさせられた姉、安寿と弟、厨子王の物語。 安寿は厨子王を逃がし、見届けた後、自ら命を絶つ。 厨子王は逃亡に成功して出世し、母との再会を果たす。 なかなかに悲しい話だ。 特に人買いに巧…

最後の一句 森鴎外著

横領の罪で斬罪にさせられることになった太郎兵衛。 父の命を救う為に、16歳の長女いちが自分と妹、弟達の命と引き換えに、父の斬罪を取り下げるよう奉行所に懇願する話。 西町奉行の佐佐は前任者から引き継いだ、この案件の処刑手続きが終わり、ほっと重荷…

漁港の肉子ちゃん 西加奈子著

ああ、何といえばいいだろう。とにかく、僕はこの作家、西さんが好きだ。 たぶん、ずっと一緒にいていたいぐらい好き。 何か理屈で説明できないぐらい好きな作家だ。 あえて、突き放した目で見てみれば、別に文章が特別うまいわけでもなく、美しい文体という…

『進化しすぎた脳』池谷裕二著

テレビでもお馴染みの薬学博士の池谷先生がニューヨークの高校生を相手に脳の講義を行った時の内容をまとめた本。4回の講義に分けられ、素人にも分かりやすく脳のメカニズムや不思議さを教えてくれる。 特に印象に残った点を列挙してみる。 脳の機能は局在化…

『脳には妙なクセがある』池谷裕二著

脳研究者で薬学博士でもある池谷先生の、脳についての面白本。 先生は「生きる意味を考えるプロセスが生きる意味」と考えているそうだ。そして、どうせならその探求をどうせなら楽しく笑顔で問い続けたいと願っている。 この本はそんな思いから生まれたそう…

『すぐやる脳のつくり方』茂木健一郎著

行動する事の大事さ。 そのためには考え過ぎない。脳の抑制をやめる。とにかくやってみる。 自分自身が決めた決まりには脳はストレスを感じない。 だから、自分自身の脳に負荷をかけてみるのは良いことだそうだ。 時間の制限や、無茶ぶりなど。色々なタスク…